ドバイの通貨ディルハムで知っておくべき3つのこと

ドバイ(アラブ首長国連邦)で使用されているお金「ディルハム」に関してご紹介します。
ここでの内容をしっかりと理解できれば米ドルからディルハムにすれば良いのか、または円からディルハムにすべきかなどの基本的な判断ができるようになります。
まず最初に結論です。以下の重要なポイントの3点を押させておきましょう。
- ドバイ(アラブ首長国連邦)の通貨はディルハム(Dirham)です。
- 1USD = 3.6725 AED(固定相場制)
- アメリカドルにペッグした世界的に最も安定した通貨の一つ
ドバイの通貨ディルハムとは?
ドバイの通貨ディルハムはAEDと表記されます、シンボルとしてはDhsまたはDDと表記されることもあります。
AEDは the United Arab Emirates Dirhamの頭文字をとっており、ドバイを含むアラブ首長国連邦で使用される通貨です。AEDは1973年から使用が開始され、それまで使われていたドバイリヤルなどに置き替えられました。
以下がディルハムの基本情報です。
| 中央銀行 | Central Bank of the United Arab Emirates |
| 使用されている国 | United Arab Emirates |
| 単位名 | 紙幣:5,10,20,50,100,200,500,1000 dirham 貨幣:1,5,10,25,50 fils. 1dirham |
| ドルペッグ | 1USD = 3.6725AED |
ドバイの紙幣
紙幣と貨幣には以下のような種類があります。1000ディルハムなどはお店ではなかなか対応してくれないので、とても使いにくい印象です。
紙幣:5,10,20,50,100,200,500,1000 dirham
貨幣:1,5,10,25,50 fils. 1dirham
2021年から紙幣がポリマー基質の紙幣に変更されはじめました。
50aed紙幣は2021年12月から採用され、5aed・10aed紙幣はそれぞれ2022年4月21日・4月26日から発行されるようになりました。


感覚的には紙の紙幣がプラスチックの紙幣に変わった印象です。利用者側からすると防水・防塵というのが魅力的です。雨の日に濡れてしまうことや、洗濯機に入れてしまったとしても、新しい紙幣はほぼ破れることはありません。そして人の手で破ろうとしても、とても破りにくい素材となっています。
新しい紙幣のメリット
- 防水
- 防塵
- 耐久性が長い
- 偽造が難しい
- リサイクルが可能
新しい紙幣のデメリット
- 折り曲げにくい
- 滑りやすい
- 濡れた際に他のものと引っ付きやすい
- 色が消える可能性がある
- 動物性脂肪の使用
ディルハムとドルは固定相場制

1997年からディルハムは米ドルに対して「1USD = 3.6725 AED」でペッグするようになりました(これをドルペッグと呼びます)。上記の図がUSDJPY(ローソク足)とAEDJPY(オレンジライン)のチャートです。この図から見ての通りドルとディルハムは常に同じ動きをしていることがわかります。
しかし、ディルハムと円の関係は変動相場制のため、円安・円高の為替レートの変化があります。ちなみに2022年11月13日現在のレートでは、円安の影響もあり1ディルハム37.79円となっております。
ペッグ制とは何か?
ペッグ制とは自国の通貨価値を世界の基軸通貨の水準に固定もしくは変動を最小限に限定する制度です。
つまり、「固定相場制」です。ドバイの通貨ディルハムの場合、ディルハムと米ドルとの為替レートは一定に保たれますが、日本円などその他の通貨との為替レートは変動します(変動相場制)。
なぜ米ドルに対してペッグするのか?
ペッグ制は輸出入とも相場変動がないので、為替の差損益が発生せず安定的に利益を確保できます。そのため石油を主な産業としている多くの国がこのドルペッグを採用しています。
デメリットとしては長期的に見ると適正な価格レートから乖離するということもあります。
ディルハムへ両替する場合
ディルハムへ両替する場合、円から両替すべきかそれともドルから両替すべきかを考えた場合、ドル円レートで考えましょう。
もし、ドルと円の両方を持っていれば以下の状況に応じて対応するのがよいでしょう。
- 円安ドル高相場の場合・・・ドルをディルハムに両替
- 円高ドル安相場の場合・・・円をディルハムに両替